○岬町男女共同参画推進条例

平成25年3月27日

条例第1号

我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」を基本にした国際社会の動きと連動しつつ、男女平等の実現に向けて様々な取組が着実に進められ、男女共同参画社会の実現を推進するための「男女共同参画社会基本法」(平成11年法律第78号)が制定されている。

一方、少子高齢化の進展や社会経済情勢の変化に対応していく上で、男女が、お互いにその人権を尊重しつつ責任も分かち合い、性別に関わりなく、その個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現は、緊要な課題となっている。

岬町では、平成15年3月に「岬町男女共同参画プラン」を策定し、様々な施策を推進してきたが、社会のあらゆる分野において性別による固定的役割分担や社会慣行は依然として根強く残っており、仕事と家庭の両立、女性に対する暴力の防止など男女共同参画社会の実現のためには、なお一層の努力が必要とされている。

このような状況にかんがみ、男女共同参画社会の実現を、まちの将来像を決定する最重要課題として位置付け、社会のあらゆる分野において、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を図っていくことが重要である。

ここに、男女共同参画社会の形成についての基本理念を明らかにしてその方向性を示し、将来に向かって男女共同参画社会の形成に関する取組を町、町民、教育関係者及び事業者が一体となって総合的かつ計画的に推進するため、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、本町における男女共同参画社会の形成に関する基本理念を定め、町、町民(本町の区域内に通勤し、又は通学する者を含む。以下同じ。)、教育関係者(学校教育、社会教育その他のあらゆる分野の教育に携わる者をいう。以下同じ。)及び事業者(本町の区域内において事業活動を行う法人その他の団体及び個人をいう。以下同じ。)の責務を明らかにするとともに、男女共同参画の推進に関する基本的な事項を定めることにより、男女共同参画の推進を総合的かつ計画的に行い、もって男女共同参画社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画社会の形成 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会を形成することをいう。

(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。

(3) セクシュアル・ハラスメント 職場、学校、地域等の社会的関係において、相手の意に反した性的な言動をすることによりその者の生活環境等を害し、又は性的な言動を受けた者の対応によりその者に不利益を与えることをいう。

(4) ドメスティック・バイオレンス 配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この号において同じ。)又は配偶者であった者その他これに準ずる親密な関係にある者からの身体に対する暴力又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。

(5) パワー・ハラスメント 同じ職場内で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的及び身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画社会の形成は、次に掲げる事項を基本理念として推進されなければならない。

(1) 男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が直接的又は間接的に性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の男女の人権が尊重されること。

(2) 性別による固定的な役割分担等に基づく制度又は慣行が改善され、男女が社会における活動に制限を受けることなく参画し、多様な生き方が自由に選択できること。

(3) 町における政策又は事業者その他民間の団体における方針の立案及び決定に、男女が平等に参画する機会が確保されること。

(4) 家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、ともに家事、育児、介護等の家庭生活における活動を協力して担うとともに、職場、学校、地域その他の社会生活における活動に参画し、両立できること。

(5) 男女がお互いに身体的な特徴について理解を深め、健康の保持を図り、生涯にわたる性と生殖に関する事項について、自らが決定する権利が尊重されること。

(6) 男女間におけるあらゆる暴力は人権の侵害にあたることから、あらゆる暴力が根絶されること。

(町の責務)

第4条 町は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)に基づき、男女共同参画の推進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下「推進施策」という。)を総合的に策定し、実施する責務を有する。

2 町は、男女共同参画を推進するため、あらゆる施策の策定と実施において、男女共同参画社会の実現に配慮しなければならない。

3 町は、男女共同参画の推進に関し、国、府及び他の地方自治体と連携を図るとともに、推進施策の実施にあたっては、町民、教育関係者及び事業者(以下「町民等」という。)と協働して取り組むものとする。

(町民の責務)

第5条 町民は、基本理念に基づき、社会のあらゆる分野において積極的に男女共同参画の推進に努めるとともに、町が実施する推進施策に協力するよう努めるものとする。

(教育関係者の責務)

第6条 教育関係者は、基本理念に基づき、教育を行うにあたり、男女共同参画の推進に配慮するとともに、町が実施する推進施策に協力するよう努めるものとする。

(事業者の責務)

第7条 事業者は、基本理念に基づき、事業活動を行うにあたり、積極的に男女が職場における活動に対等に参画する機会の確保に努めるとともに、男女が職場における活動と家庭生活における活動等とを両立することができる環境の整備に努めるものとする。

2 事業者は、町が実施する推進施策に協力するよう努めるものとする。

(性別等による権利侵害の禁止)

第8条 すべての人は、社会のあらゆる分野において、直接的であるか又は間接的であるかを問わず性別を理由とする権利侵害及び差別的取扱いを行ってはならない。

2 すべての人は、セクシュアル・ハラスメントを行ってはならない。

3 すべての人は、ドメスティック・バイオレンスを行ってはならない。

4 すべての人は、パワー・ハラスメントを行ってはならない。

(公衆に表示する情報に関する配慮)

第9条 すべての人は、公衆に表示する情報において、性別による固定的な役割分担を助長する表現、異性に対する暴力的行為を助長する表現その他人権を侵害する性的な表現を行わないよう努めなければならない。

(岬町男女共同参画プランの策定)

第10条 町長は、推進施策を総合的かつ計画的に推進するため、岬町男女共同参画プランを定めなければならない。

2 町長は、岬町男女共同参画プランを策定するにあたり、第19条に規定する岬町男女共同参画審議会の意見を聴くとともに、町民等の意見を反映させなければならない。

3 町長は、岬町男女共同参画プランを策定したときは、速やかにこれを公表しなければならない。

4 前2項の規定は、岬町男女共同参画プランの変更について準用する。

5 岬町男女共同参画プランは、男女共同参画社会基本法第14条第3項の規定による市町村男女共同参画計画とする。

(施策の策定にあたっての配慮)

第11条 町は、男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、及び実施するにあたっては、男女共同参画の推進に配慮しなければならない。

(附属機関等における委員の構成)

第12条 町は、その設置する附属機関その他これに準ずるものの委員その他の構成員の任命又は委嘱にあたっては、男女いずれか一方の委員の数は、委員総数の10分の4未満にならないよう努めなければならない。

(町民等の理解を深めるための措置)

第13条 町は、男女共同参画の推進について町民等の理解を深めるため、広報活動、意識の啓発、情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。

(積極的改善措置)

第14条 町は、男女共同参画の推進のため、町民等と協力して積極的改善措置を講じ、男女共同参画社会の実現に努めるものとする。

(推進体制の整備)

第15条 町は、推進施策を総合的かつ計画的に推進するため、必要な体制の整備に努めるものとする。

(調査研究)

第16条 町は、推進施策の策定及び実施に関し必要な事項について調査研究を行うとともに、その成果を推進施策に反映させるものとする。

(被害者支援)

第17条 町は、セクシュアル・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンス及びパワー・ハラスメント等あらゆる性別に起因する人権侵害を防止する施策を講じるとともに、これらの被害を受けた者に対し、安全と安心を最優先して関係機関との連携を図り、相談及び各種制度の斡旋、自立に向けた情報提供等の必要な措置を講ずるものとする。

2 町は、配偶者等からの暴力を受けた被害者からの申出により、被害者(被害者がその家族を同伴する場合にあっては、被害者及びその同伴する家族をいう。)の緊急一時保護に努めるものとする。

(苦情等及び相談の申出)

第18条 町民等は、町が実施する推進施策のうち、男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められるものについて苦情又は意見(以下「苦情等」という。)があるときは、その旨を町長に申し出ることができる。

2 前項の規定による苦情等の申出があったときは、町長は、男女共同参画社会の実現に資するように適切に対応し、これを処理するものとする。

3 町民等は、男女共同参画の推進を阻害する要因によって人権が侵害された場合は、町長に対し、相談の申出をすることができる。この場合において、町長は、当該相談の申出に対し関係機関と連携し、これを適切に処理するものとする。

(男女共同参画審議会)

第19条 本町に岬町男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、次に掲げる事務を所掌する。

(1) 岬町男女共同参画プランに関し、第10条第2項(同条第4項において準用する場合も含む。)に規定する事項を処理すること。

(2) 前号に掲げるもののほか、町長の諮問に応じ、男女共同参画の推進に関する重要事項を調査審議すること。

3 前2項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(委任)

第20条 この条例の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際に現に策定されている男女共同参画社会の推進に関する計画であって、男女共同参画計画に相当するものは、第10条(第4項を除く。)の規定により策定され、及び公表されたものとみなす。

(非常勤の職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)

3 非常勤の職員の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和39年岬町条例第8号)の一部を次のように改正する。

別表中「

岬町個人情報保護審査会

会長

7,000円

委員

6,500円

」を「

岬町個人情報保護審査会

会長

7,000円

委員

6,500円

岬町男女共同参画審議会

会長

7,000円

委員

6,500円

」に改める。

岬町男女共同参画推進条例

平成25年3月27日 条例第1号

(平成25年4月1日施行)