大阪府立大学と岬町が連携した食育等推進事業について

更新日:2018年02月01日

大阪府立大学と岬町が連携した食育等推進事業について

大阪府立大学と岬町は、このたび包括連携協定を締結しました。その第一弾として、食育の推進を通じた住民の健康づくりを進めます。
岬町では、大阪府立大学のバックアップを得て、岬町をフィールドとするこれまでにない行政施策を講じます。なお、こうした健康づくりの取り組みは、「大阪府内の市町村で初めての取り組み」となっています。
今後も、大阪府立大学とのパートナーシップにより、地域の活性化に向けた多様なまちづくりの施策を進めていく予定です。

食育等の推進における連携事業の必要性

食育等推進事業の様子

これまで、岬町において、平成18年度から5年間、大阪府立大学と連携した食育の取り組みを行ってきました。こうした取り組みは、部分的には成果を挙げているものの、第4次岬町総合計画の基本政策にある「一人ひとりの子どもが親が輝き、文化を育むまちづくり」、「誰もが元気でいきいきと暮らせるまちづくり」を実現するためには、住民を主体とした健康づくりに向けたより一層の機運の醸成が重要となります。
そこで岬町において、学校などの関係機関等と協議を重ね、食育基本法第18条に位置づけられている食育推進基本計画を策定することとし、健康みさき21計画とあわせて住民と行政、関係機関等と一体となった取り組みを進めていきます。
岬町の特徴として祖父母の近居率が高く、日常的な保育所の送迎や緊急時の支援などで孫育てに関わることも多い状況が見受けられ、また朝食抜きなどの習慣は家族の食生活パターンが影響すると考えられます。
一方、国保医療費統計や特定健診では、生活習慣病罹患率が高く、中でも糖尿病は増加傾向にあります。
このため、子どもと特に子どもに影響を与えると思われる親、祖父母の3世代を対象にした糖尿病教室の実施など、引き続き府立大学と連携し子育て支援センターとのタイアップ事業等による効果的な実施方法を検討していきます。また、健康づくりを担う健康リーダーの養成について、大阪府立大学と岬町の連携による推進を検討していきます。

業の計画期間

平成23年度から25年度までの3年間

事業計画(案)

(1)食育推進計画の策定

  • 食育推進計画策定委員会の設置
  • ワーキンググループの設置
  • 食育関係機関連絡会議の開催
  • 食育推進計画の策定
  • 経費負担
    府立大学はスーパーバイザー派遣、助言指導
    岬町は委員報酬、冊子印刷代

(2)3世代糖尿病予防教室

子育て支援センター利用者を中心にパイロットスタディとして実施

  • 内容は講演会、食生活アンケート、3世代クッキング教室等
  • 経費負担
    府立大学は講師派遣
    岬町は啓発、材料費、交通費

(3)(仮称)健康サポートリーダーの養成

(リーダーネーミングは仮称のため、今後の検討課題とする)

  • 科目履修時間は120時間(講義、実技など含む)、1年間(20日間程度)
  • 修了証書の授与
  • リーダーは町と連携した地域活動を展開
  • 経費負担
    府立大学は養成プログラム開発、提供
    岬町は打合せに係る交通費、イベントや事業計画

岬町が食育に取り組む背景

当町では、平成15年3月に策定した「健康みさき21」計画に、栄養・食生活の改善を健康づくりの8つの柱のひとつに位置づけ、また、平成22年3月には、次世代育成支援計画及びみさき健やか親子21計画を策定し、親と子の健康づくりの中で重点的に取り組む課題の一つに「食育の推進」を挙げ取り組みを進めてきました。 平成17年7月、食育基本法が施行され、「食育は、生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきもの」と位置付けられています。現代の食生活をめぐる環境の変化の中、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を推進することがますます求められています。

2011年度までの達成目標「健康みさき21」

  1. 食に関する正しい知識を持とう。
  2. 小さい頃からの正しい食習慣を身につけよう。
  3. 家族そろって食事をする機会を増やそう。

これまでの大阪府立大学と連携した食育プログラムの実績

かぼちゃの温野菜が2切れずつ2皿に盛られた写真

大阪府立大学との連携による食育事業は、就学前の早期から心身の成長の基礎となる食物の内容や食事のあり方について学び、規則的な食習慣や生活リズムの定着化を図ることを目的に、平成18年度から総合リハビリテーション学部・栄養療法学部の全面的な支援により、食に関する意識調査や保護者向けの講演会の実施、3~5歳児を対象にした栄養療法学部学生による食育プログラムを実践してきました。
また、府立大学を通じ、シャープ株式会社の協力を得て、野菜の学習と併せて温野菜の試食を取り入れた啓発事業も実施しました。
子どもにはわかりやすく興味を持てるような教材の工夫等を行い、野菜バリバリ体操を取り入れるなど、日常的な保育指導の中で食育に取り組むようにしました。
親子で食への関心が高まることにより、朝食摂取率や野菜摂取率の向上につながり就学前の時期の食習慣の定着に向けて成果をあげています。

実績

平成18年度 淡輪保育所で実施
平成19年度 多奈川保育所を中心に実施
平成20年度 深日保育所を中心に実施
平成21年度 ~全保育所において実施
食生活アンケートは19年度以降全保育所保護者対象に実施

主なテーマ

  • 野菜を好きになろう
  • 朝ごはんを食べよう
  • 「いただきます・ごちそうさま」あいさつをしよう

岬町の概要とこれまでの食育に関する調査結果等

人口 18,246人
世帯数 7,849世帯
出生率 4.3(人口千対)
高齢化率 28.6%
上記は平成22年3月1日現在のものです。

平成14年11月調査

  • 中学生、成人の野菜の摂取量
    毎食野菜を食べる割合 中学生 39.1%、60代男性 27.6%、女性 39.5%
  • 中学生の孤食率 1人で食べることがない 52.2%
  • 朝食摂取率(毎日朝食を食べる割合) 中学生78.3% 60代男性 92.5% 女性 96.5%

平成21年4月~7月調査

  • 朝食摂取率 朝ごはんを毎日食べる割合
    就学前 78.9%
    小学生 89.8%
    中学生 83.1%
    高校生 46.6%
  • 野菜の摂取率(1日3回、野菜を食べる割合)
    就学前 15.2%
    小学生 17.1%
  • 1日1回は家族と食事をする割合
    就学前 83.7%
    小学生 96.4%
    中学生 69.6%
    高校生 46.6%
  • 日頃、祖父母等の親族に子どもを預かってもらえる割合
    日常的 就学前 35.8% 小学生 36.3%
    緊急時もしくは用事の際 就学前 51.0% 小学生 43.8%
この記事に関するお問い合わせ先

しあわせ創造部 保健センター
大阪府泉南郡岬町多奈川谷川2424-3
電話:072-492-2424 
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