○岬町債権管理条例施行規則

平成26年3月31日

規則第4号

(趣旨)

第1条 この規則は、岬町債権管理条例(平成26年岬町条例第2号。以下「条例」という。)の施行に関し、必要な事項を定めるものとする。

(事務の分掌)

第2条 債権の管理に関する事務は、所管課長(その債権が発生した事務及び事業を所管する課長(岬町財務規則(平成5年岬町規則第20号)第2条第5号に規定する課長をいう。以下同じ。)に分掌させるものとする。

2 前項の規定にかかわらず、債権の管理に関する事務のうち強制執行等(条例第11条各号に掲げる措置(保証人に対して履行を請求する措置を除く。)をいう。以下同じ。)、債権の申出等(条例13条に規定する措置(担保の提供を求める措置を除く。)をいう。以下同じ。)及び債権の放棄(条例第17条の規定による債権の放棄をいう。以下同じ。)に関する事務並びに他の債権と一括して管理する必要があると債権管理者(条例第2条第8号に規定する債権管理者をいう。以下同じ。)が認める債権の管理に関する事務は、行財政改革担当課長に分掌させるものとする。

(債権管理に関する事務の総括)

第3条 行財政改革担当部長は、債権管理の適正を期するため、債権管理に関する事務の処理について必要な調整を行うものとする。

2 行財政改革担当部長は、必要があると認めるときは、所管部長に対し、債権管理の状況に関する資料の提出又は報告を求め、必要な措置を講ずることを求めることができる。

(台帳の記載事項等)

第4条 条例第5条に規定する規則で定める事項は、次に掲げる事項とする。

(1) 債権の名称

(2) 債務者の氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、名称、所在地及び代表者の氏名)

(3) 債権の額

(4) 債権の発生原因及び発生年月日

(5) 履行期限その他履行方法に関する事項

(6) 債権の徴収に係る履歴

(7) 債務者の財産に関する事項

(8) 担保(保証人の保証を含む。以下同じ。)に関する事項

(9) その他債権管理者が必要と認める事項

2 町の債権の管理上必要がないと債権管理者が認める場合においては、前項各号に掲げる事項のうち、その一部に記載を省略することができる。

3 所管課長は、その管理に属すべき町の債権が発生し、帰属し、又は他の所管課長から引き継がれたときは、遅滞なく、これを債権管理台帳に記載しなければならない。当該記載事項に変更があった場合も同様とする。

(債権管理計画の策定)

第5条 条例第6条の規定による債権管理計画の策定は、所管課長が、別に定める場合を除き、毎年、6月1日から翌年5月31日までの計画の期間を定めて作成し、債権管理者に提出しなければならない。

(滞納者に関する情報の利用又は提供)

第6条 条例第7条の規定による情報の利用又は提供は、当該情報を利用しようとする所管課長からの滞納者情報照会書(様式第1号)による照会に基づいて行うものとする。

2 滞納者に関する情報を所有する所管課長は、前項の照会があったときは、遅滞なく、当該照会を行った所管課長に回答しなければならない。

3 前2項の規定にかかわらず、これらの規定に規定する方法によることが困難であると認められる場合には、当該方法によらないことができる。

(督促)

第7条 条例第8条に規定する督促は、履行期限後20日以内に行うものとする。

2 前項の督促において指定する期限は、当該督促を発した日から起算して10日を経過した日とする。

3 第1項の督促は、書面により行うものとする。

(延滞金の減免の手続)

第8条 債権管理者は、債務者が次に掲げる事由のいずれかに該当すると認められるときは、条例第9条第3項の規定により、延滞金額について、減額又は免除(以下「減免」という。)をすることができる。

(1) 債務者が、震災、風水害、火災その他の災害又は盗難により財産の損失を受けた場合で、納付しなかったことについてやむを得ない事由があると認められるとき。

(2) 債務者又は債務者と生計を一にする者が、疾病にかかり、負傷し、又は死亡したため、多額に経費を要した場合で、納付しなかったことについてやむを得ない事由があると認められるとき。

(3) 債務者が、生活保護法(昭和25年法律第144条)の規定による保護を受けたとき、又はこれに準ずる状態であると認められるとき。

(4) 債務者が、失業等により著しく収入が減少した場合で、納付しなかったことについてやむを得ない事由があると認められるとき。

(5) 債務者が、事業又は業務につき、著しい不振、失敗又は倒産により著しく財産の損失を受けた場合で、納付しなかったことについてやむを得ない事由があると認められるとき。

(6) その他債権管理者が、特に必要があると認めるとき。

2 延滞金額の減免を受けようとする債務者は、延滞金減免申請書(様式第2号)により、債権管理者に申請しなければならない。

3 債権管理者は、前項の規定による申請があったときは、その内容を審査し、減免の可否を決定し、その旨を当該申請した者に通知するものとする。

(督促から強制執行等の措置をとるまでの期間)

第9条 条例第11条に規定する相当の期間は、1年とする。

(保証人に対する履行の請求の手続)

第10条 条例第11条第1号の規定による保証人に対する履行の請求は、保証債務履行請求書(様式第3号)により行うものとする。

(履行期限の繰上げ)

第11条 条例第12条に規定する履行期限を繰上げる旨の通知は、次の各号のいずれかに該当するときに行うものとする。

(1) 債務者が破産手続開始の決定を受けたとき。

(2) 自ら担保を滅失させ、損傷させ、又は減少させたとき。

(3) 担保を供する義務を負いながらこれを供しないとき。

(4) 相続について限定承認があったとき。

(5) 財産分離の請求があったとき。

(6) 相続財産法人が成立したとき。

(7) 会社の解散に伴い条件付債権等の弁済があるとき。

(8) 条例第15条に規定する履行期限を延長する特約又は処分(以下「履行期限の特約等」という。)の不履行があったとき。

(9) その他法令の規定又は契約により期限の利益を喪失したとき。

(債権の申出)

第12条 条例第13条第1項に規定する配当の要求その他債権の申出をすることができるときとは、次に掲げるとおりとする。

(1) 強制競売の開始決定又は差押えがあったとき。

(2) 債務者の財産について競売の決定があったとき。

(3) 債務者が破産開始手続の決定を受けたとき。

(4) 債務者の財産について企業担保権の実行手続があったとき。

(5) 債務者である法人が解散したとき。

(6) 債務者について相続の開始があった場合において、相続人が限定承認をしたとき。

(7) 相続人が不在のとき。

(8) 会社更生手続開始の決定があったとき。

(9) 民事再生手続開始の結滞があったとき。

(10) 第3号から前号までに掲げるもののほか、債務者の総財産について清算が開始されたとき。

(債権の保全)

第13条 債権管理者は、町の債権について保全が必要であると認めるときは、債務者に対し、次に掲げる措置のうち必要な措置をとらなければならない。

(1) 担保の提供(増担保又は担保の変更を含む。以下同じ。)を求めること。

(2) 仮差押え又は仮処分の手続をとること。

(3) 町が債権者として債務者に属する権利を行うことができるときに、債務者に代位して当該権利を行うために必要な手続きをとること。

(4) 町の債権について債務者が町の利益を害する行為をしたことを知った場合において、町が債権者として当該行為の取消しを求めることができるときに、その取消しを求めること。

(5) 町の債権が時効によって消滅することとなるおそれがあるときに、時効を中断するための手続をとること。

2 前項の規定に基づき担保の提供を受けたときは、遅滞なく、担保権の設定について登記、登録その他第三者に対抗することができる要件を備えるために必要な措置をとるものとする。

3 第1項第1号の担保は、法令又は契約に定めがないときは、次に掲げるとおりとする。

(1) 国債又は地方債

(2) 債権管理者が確実と認める社債その他の有価証券

(3) 土地並びに保険に付した建物、立木、船舶、自動車及び建設機械

(4) 債権管理者が確実と認める保証人の保証

(5) その他換価価値があると認められるもので、換価費用がその価値を超えないもの

(徴収停止の手続)

第14条 条例第14条に規定する相当の期間は、1年とする。

2 所管課長は、条例第14条の規定による徴収停止の措置(以下この条において「徴収停止措置」という。)を行った場合は、債権管理台帳に徴収停止の表示をするとともに、当該徴収停止措置の内容及び理由を記載するものとする。

3 所管課長は、徴収停止措置を行った後の事情の変更等により、当該徴収停止措置を維持することが不適当となったことを知ったときは、直ちに、当該徴収停止措置を取り止めなければならない。

4 所管課長は、前項の規定により徴収停止措置を取り止めたときは、債権管理台帳に徴収停止取消の表示をするとともに、その取り止めた理由を記載しなければならない。

(履行延期の特約等の手続)

第15条 債権管理者は、履行延期の特約等を認めるときは、債務者に対し次に掲げる条件を付するとともに、債務の承認及び納付誓約書(様式第4号)を提出させなければならない。

(1) 債権の保全上必要があると債権管理者が認める場合において、債権管理者の求めに応じて業務又は財産の情報について報告し、又は資料を提出すること。

(2) 町の保有する当該債務者の情報のうち、債権の管理のために必要な情報を債権管理者が利用することについて承諾すること。

(3) 債権の全部又は一部について、法令又は契約に定めるもののほか、次に掲げる場合には、履行延期の特約等を取り消し、履行期限を繰上げることができること。

 債権の金額を分割して履行期限を延長する場合において、債務者が分割された金額についてその延期に係る履行期限から2月を経過した後においてもなお履行しないとき。

 債務者が、故意に財産を隠匿し、損壊し、若しくは処分したとき又はその恐れがあると認められるとき。

 債務者が当該履行延期の特約等に付された条件に従わなかったとき。

 債務者の資力の状況その他事情の変化により、当該履行延期の特約等によることが不適当であると認められるとき。

2 債権管理者は、履行延期の特約等を認めるときは、債務の承認及び納付誓約書の提出があった日から1年以内において、その延期に係る履行期限を定めるものとする。ただし、更に履行延期の特約等を認めることを妨げない。

3 履行延期の特約等を解除し、又は取り消すときは、その旨を当該債務者に通知するものとする。

(免除の手続)

第16条 条例第16条の規定による免除は、債務者から債務免除申請書(様式第5号)による申請に基づき行うものとする。

2 所管課長は、前項の申請があったときは、遅滞なくその内容を審査し、行財政改革担当課長に合議の上、承認又は不承認の決定し、債務者に通知するものとする。

(債権の放棄)

第17条 条例第17条第3号に規定する相当の期間は、3年とする。

(議会への報告の手続)

第18条 条例第18条の規定に基づき議会に報告する事項は、次に掲げる事項とし、債権放棄報告書(様式第6号)により報告するものとする。

(1) 債権の名称

(2) 放棄した債権の額

(3) 放棄した理由

(4) その他必要な事項

(事前協議等)

第19条 所管課長は、その所管に属する債権について、強制執行等又は債権の放棄等を行う必要があると認めるときは、その旨を行財政改革担当課長に申し出るものとする。

2 行財政改革担当課長は、前項の規定による申出があったときその他強制執行等、債権の申出等又は債権の放棄等を行う必要があると認めるときは、あらかじめ関係する所管課長と協議するものとする。

3 所管課長は、条例第14条の規定により徴収停止を行うときは、あらかじめ行財政改革担当課長と協議するものとする。

(委任)

第20条 この規則の施行に関し必要な事項は、債権管理者が別に定める。

(施行期日)

1 この規則は、平成26年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この規則の施行の際現に備えている債権管理台帳は、当分の間、第4条第1項の規定にかかわらず、条例第5条の台帳とする。

様式第1号~第6号 省略

岬町債権管理条例施行規則

平成26年3月31日 規則第4号

(平成26年4月1日施行)